夢じゃないから、頑張った。交通事故⑤
こんばんは。
今日は少し早い時間からやってきました。
スターくださった方、ありがとうございます!
こんな時間なのに、鉛筆を削る音がする・・・子どもが起きてるんですよ、まだ。
なんでこんな時間まで起きてるんだ・・・と思われるでしょう。
はい、わたしも思っています。
また子どものことはいずれ書いていこうと思います。
では、入院3日目のことを思い出して行きます。
入院3日目。
3日目、起きても、やっぱり夢じゃなかった。
朝の回診で医師が言った。
「頭の血も止まったんで、そろそろ退院します?」
ええ・・・?この状態で退院できるんですか?
頭にぐるぐる巻きにされていた包帯も取れて、気分的にミイラ男から首のカラー付けたフランケンシュタインにアップグレードした感ありますけど。(むち打ちの痛みがどうにもならなくて、訴えたらカラーを付けることになりました。これが楽!)
医師の話だと、要するに
「足の方ももう湿布するくらいしかないし、頭も縫ったし、めまいもここにいても治るわけじゃないし、脳に異常なかったし、どこで療養するか?ったなったらここでしてもうちでしてもおんなじなんだよね。ここにいたらお金かかっちゃうでしょ?」
ということらしい。この先生、多分30くらい?もう少しいってんのかな?
ここの先生、全体的に若い人多いな・・・このノリは大丈夫なんだろうか・・・
「でも、頭打ったあとでまた同じことがあると、ちょっとまずいんだよね」
そうですね、セカンド・インパクトですね、分かります。
とわたしの心の中は碇ゲンドウのポーズ。シンジ君、エヴァに乗りなさい。
鉄郎、999に乗りなさい・・・
なんかエヴァっぽいワード出てきましたが、わたしが車に跳ねられても世界は終わることはなく。
↑ではなく
えっちょっと、改めて読んだけど脳震盪こわ・・・
記憶障害とか、絶対わたしこれだわ・・・
ていうか、二度目の脳震盪、致死率50%って、聞いてないよ!
えっこんな状態で歩けないのによく退院させてくれたな。
でも、この時、わたしは帰りたかったんですよ、本当に。
この日の朝、ナースコールから一番近い部屋から、少し遠い部屋の窓際に移ったんです。
その部屋はぐっと平均年齢が若返った感じの女性ばかりの部屋。
立って歩いちゃったりしてる・・・
なんか「退院間近の元気な若者の部屋」みたいな。
あれっ?わたしこっち分類された?
もう緊急じゃなくなったって感じ?
よっしゃ、よっしゃ、早く帰りたい。
帰って血の匂いのするゴワゴワの髪洗いたい。
トイレのたびにナースさん呼びたくない。
うちに帰りたい。自分のベッドで枕で寝たいんだよぉぉぉ!
「でも、わたし歩けませんよ・・・」
「じゃあ松葉杖貸してあげるよ!」
ええ・・・使ったことないし・・・
ということで、セカンド・インパクトが怖いから、松葉杖使えそうだったら退院ね!みたいな流れに。
(松葉杖使えても転ぶかもしれないのでは・・・?)
「退院できるかどうかは、自宅での移動手段の可否にかかっている」という状況。
そこで午後から整形外科の理学療法士さんが、松葉杖を持って来てくださることになりました。
「こんにちは〜」って来てくれたのは2人。
そのうちのひとりの先生がド美形で目ェ覚めた・・・
キリッとした女性みたいなんだけど、声が男性っぽい。え?え?え?
わたしに松葉杖の使い方をレクチャーしてくれて、すみません、松葉杖使ったことなくて。
そうですよね〜そんなに使わないですよね!みたいな会話しながら、えっちらおっちら、廊下を行ったり来たりしてみたのですが。これ、意外と脇の下が痛いよ〜。
松葉杖ってこんなふうにして使うんですね〜なんて言ってるけど、わたしの左足首、いっちゃってるね・・・っていうのが専門家にも分かっていただけたようで・・・
「う〜ん。おうちに誰かいますか?」
と美PT先生。(理学療法士=PT)
「いえ、子どもしかいないんです」
「そしたら難しいですね。見たところ、無理かな。今やってもらったけど、危ないね」
もう一人のPTさんも頷いていらっしゃる。
そりゃそうだよな・・・足首の骨、折れてんだから。
でもその時は、レントゲン撮っても分からなかったから捻挫だと思われていた。
だからその内、腫れも引いて治るって思われていたんでしょうね・・・。
ナースさんのお話だと、担当医師は急患が入ってしばらく来られないから、とのこと。
「やっぱ無理だよね・・・」
と思いながら、まあこれで今日うちに帰れても、足は痛いから歩けないし、一人でトイレ行かなきゃだし、もし転んで頭打ったとしても、子どもは学校だし、子どもがいてもどうにも頼りにならんし、ここにいたらまあ安心ではあるよな・・・などと考えていました。
うちに帰りたい、でも不安、本当に退院していいの?
と思ったいたら、周り、帰りたい人ばっかりで!
4人部屋のうち、ひとりは明後日退院、ひとりは長くいるけど症状改善しないんだけど?とナースさんに聞いていて、お向かいの方は医師に
「早く帰らないと困るんです!明日退院させてください!」
って言ってて、わたしえええ退院て自分で決められるもんなの知らなかった、言ってみるもんだな、若いお嬢さんたちは元気でええのう、なんて思って見てたんですが、結果、
退院ダービーぶっちぎりで1着!
だったんですね、わたし。 パーパラパーパラパ〜♪(クイズダービーの音楽で)
救急の処置から戻った担当医師、ヤング・ドクターがですね、
「やっぱり松葉杖、ダメだったみたいだね〜ハハハ」
みたいな。
DAYONE!(by EASTENDO and YURI)と心の中でラップが響き渡っていますが、まあ
「そうですね、結構難しいですね、松葉杖。うちに車椅子あるんですけど、廊下狭いし、室内移動、難しいですかね〜」
なんて言いながら聞いてたんですがね、このヤング・ドクターが良いこと言いましてですね。
「転ばないようにするんだったら、ぶっちゃけ這っていけばいいんですよ。転ばないから。」
え。這って行けてもそっから立てないぞ?分かってるか、ヤング・ドクター?
「車椅子がダメならキャスター付きの椅子で移動すればいいんですよ。うちにありますか?」
ん・・・?なんつった?あの会社にある、スーって移動できるあれ?
「それだ!」
「ね?あれなら転ばないでしょ?」
「先生、早く言ってくださいよ〜!あったまいい〜!」
なんて軽口を叩いてすっかり退院モードに。
(その手があるなら松葉杖とか試す必要はなかったのでは?でも美PTさんを拝めただけでも良かったか)
「でももう今日は夕方だから退院無理なんで、明日ってことで!午前中でいいか、お姉さんに聞いておいて!あとここまで来るの大変だろうから、近くの整形外科で抜糸までしてもらえるように紹介状と診断書と画像用意しておくから!」
みたいなノリで、ヤング・ドクターは去って行きました。
ふと気付くと、室内の「退院いつできるの」レディーたちがわたしの方を見ていて。
後から入ってきてぶっちぎりの1着をキメてしまった・・・。
その後、ナースさんが「明日、退院決まって良かったですね〜。点滴全部取っていいってことなので、取りますね〜」と、取ってくださいました。
あの、入院生活で「イー!」ってなる点滴、わたしの入れてもらった位置が良くなかったらしく、肘の内側、いちいち動くとピーピー音が鳴って、ご飯食べるのにもピーピー鳴って、ナースさんが来てくれて「すいません、すいません」「なんかこれ敏感なのよ、大丈夫」なんて言ってくださるけどとっても申し訳なかったこの点滴があっさりと外され。
「抗生剤の点滴も全部飲み薬にしますって先生が」
と。そうだったのか。それなら飲み薬でも良かったのに
点滴が取れたことにより、自分で車椅子に移乗して、トイレに行けるようになりました。
う、うれしい・・・
どうも今回のことで分かったのですが、わたしは人の手を煩わせてしまうことに強いストレスを感じるタイプらしく。
だから点滴が取れ、自分で歯磨きやトイレに行けることにほっとしました。
しかし、3時間ごとくらいに行っていたトイレに、夜中の2時に行ったあと、ベッドに移乗して横になり、頭の傷付近を触った途端に、ひどいめまいが起きて吐きそうになりました。
「うっ、これアカンやつ・・・」
事故当日のような吐き気。
それでも吐かないように我慢して、無理矢理眠りました。
寝ればめまいも落ち着く・・・ハズ。
なんと言っても明日は退院。
退院・・・できるのだろうか、こんなにめまいがして。
わたしの頭の中は、大丈夫なのだろうか・・・
そして4日目に続く・・・